※1999年創業の会社が運営する「シニアのあんしん相談室」よりサービス提供を受けております。

老人ホームの紹介センターのサイトには、「相談無料」と大きく書かれています。家族が1円も払わずに、候補出しから見学の同行まで受けられる仕組みは、どこかで誰かが払っているはずです。
払っているのは、入居が決まった施設です。業界団体の調査では、回答した紹介事業者213社のうち97.7%が、成約したときにホーム側から手数料を受け取ると答えています。
お金の流れが見えると、勧められた施設の見え方が変わります。手数料の決まり方、提携施設が候補の範囲になる仕組み、中立性が揺らぐ場面までを、一次資料の数字でたどります。
紹介センターが無料なのは、一般に入居先の施設が紹介手数料を払うためです。相談者との契約や、お祝い金の仕組みも分けて確認します。
| 誰が | 誰に | 何を払うか |
|---|---|---|
| 相談者(本人・家族) | 紹介センター | 一般に無料。別サービスの費用は確認 |
| 相談者(本人・家族) | 施設 | 入居契約に基づく入居一時金・月額利用料 |
| 施設 | 紹介センター | 入居が決まったときの紹介手数料 |
| 紹介センター | 相談者 | 一部の会社がお祝い金(原資は施設の手数料) |
紹介センターの収入は、相談者が入居を決めたときに施設が払う紹介手数料です。
業界団体の高齢者住まい事業者団体連合会(高住連)は、2024年11月15日から12月6日に、紹介事業者への実態把握調査を行いました。回答した213社のうち208社(97.7%)が、「成約した場合にホーム側から手数料として」受け取ると答えています。相談者から手数料を受け取る形は2件(0.9%)、施設から広告料として受け取る形も2件(0.9%)で、例外にあたります。
施設にとって紹介手数料は、入居者を募集するための費用です。厚生労働省の検討会では、入居者を確保するために高い手数料を払おうとする状況が生まれるのではないか、という懸念が示されています。すべての施設がそうだという調査結果ではありません。
無料かどうかだけでは、サービスの質は分かりません。相談や見学同行を施設側の手数料でまかなう仕組みですが、どこまで無料で頼めるかは会社ごとに確認します。引っ越しなど、別に契約するサービスの料金も聞いておきます。
出典: 高齢者住まい事業者団体連合会 高齢者向け住まい紹介事業に関する実態把握調査の結果報告
出典: 厚生労働省 有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会(第6回)資料1
同じ調査では、利用者との契約が「無」と答えた事業者が199件、94%でした。ただし、契約書がないことと、契約や責任が一切ないことは同じではありません。また、契約の有無が無料の理由になるわけでもありません。申込みの前に、料金とサービスの範囲を確認します。
実際に結ばれている契約は2つです。厚生労働省の検討会の資料にある関係図では、有料老人ホームと入居者の間で入居契約を結び、ホームは紹介事業者に入居募集業務を委託する業務委託契約や斡旋契約を結びます。ホームが決まった場合に、ホームから紹介事業者へ委託料または手数料が支払われます。
回答事業者の208件(97.7%)は対面型でした。資料請求への対応、希望の聞き取り、候補の絞り込み、見学の日程調整、同行、入居意思の連絡は、それぞれ9割以上が実施していました。この調査には対面型が多いため、ネットの資料請求サービスすべてに当てはまる数字ではありません。
出典: 高齢者住まい事業者団体連合会 高齢者向け住まい紹介事業に関する実態把握調査の結果報告
出典: 厚生労働省 有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会(第3回)資料8
一部の紹介センターは、入居が決まった相談者に「お祝い金」を渡しています。調査では、利用者に「お祝い金」等の名目で金銭などを提供したことがある事業者は8件(3.8%)でした。その原資を聞くと、8件のうち7件が「成約した場合にホーム側から手数料として」と答えています。
この調査では、お祝い金の原資として施設からの紹介手数料を挙げた事業者が多かった、ということです。金額だけで選ぶと、親の暮らしや費用の条件が後回しになりかねません。
高住連の遵守項目は、倫理に反する行為の例示として「成約後のお祝い金やキャッシュバック等の名目による顧客誘導」を挙げています。届出をしている紹介センターは、この例示を含む遵守項目に同意したうえで届出をしています。お祝い金の大きさで会社や施設を選ぶ判断が、どこに寄っていくのかを考える材料になります。
出典: 高齢者住まい事業者団体連合会 高齢者向け住まい紹介事業に関する実態把握調査の結果報告・高齢者住まい事業者団体連合会 紹介事業者届出公表制度
2024年の調査では、手数料の決め方に定額や月額費用を基準にする方式などがありました。事業者が答えた「平均的な金額」の平均は約21.5万円です。個々の成約をすべて集めて計算した平均ではありません。
介護度や医療の必要度で額を変える設定は、2024年12月に施設側と紹介センター側の両方で取りやめが求められました。額のほかに、権利が発生するタイミング・案件の有効期間・短期契約終了時の返金・重複時の取扱いも、施設と紹介センターの間で定められています。
| 決め方 | 割合(複数選択・n=213) | 相談者にとっての意味 |
|---|---|---|
| ホームごとに介護度や医療必要度等を考慮 | 47.9%(102件) | 状態が重い人ほど高くなる設定が含まれる。2024年12月に見直しが求められた |
| ホームごとに自費部分(家賃・管理費等)の月額をベース | 30.5%(65件) | 何か月分かは1か月が52件で最多。2か月12件・3か月1件 |
| ホームごとに定額 | 28.2%(60件) | 施設ごとに額は違うが、相談者の状態では変わらない |
| 相手方関係なく定額 | 5.6%(12件) | 手数料額だけで中立性は判断できない |
| 相手方関係なく紹介事業者側で決める | 1.9%(4件) | 例外 |
紹介事業者側だけで決めるという回答は4件(1.9%)で、自由記載には「ホーム側が決めている」が47件ありました。高住連は、施設側が金額を示す場合が多いと推測しています。ただし、決定の主体や詳しい方法は、さらに調査が必要とも記しています。
2024年の調査は複数回答です。「介護度や医療必要度等を考慮」が102件(47.9%)、「家賃・管理費等の月額費用を基準」が65件(30.5%)、「ホームごとに定額」が60件(28.2%)でした。割合を足して100%にはなりません。介護度等による設定は、その後の見直しで問題とされた点です。
家賃ベースで決めている事業者に何か月分かを聞くと、1か月分が52件、2か月分が12件、3か月分が1件でした。相場として「月額の1〜3か月分」と書かれることがありますが、調査で最も多かった答えは1か月分です。
介護度や医療必要度を考慮する47.9%について、高住連は事業者にヒアリングを行っています。介護や医療的ケアが必要な人の入居先を探すにあたり、ケアマネジャー等と相談する手間を考えて自立の人と紹介料に差を設けている場合がありました。もう1つは、自立者向け・要介護者向けなど複数のシリーズを展開する事業者が、シリーズごとに紹介料を設定している場合です。
出典: 高齢者住まい事業者団体連合会 高齢者向け住まい紹介事業に関する実態把握調査の結果報告
201事業者が答えた「1件あたりの平均的な金額」を平均すると、約21.5万円でした。回答額は20万円台が51.7%、10万円台が30.0%です。成約件数の多い会社と少ない会社も、それぞれ1回答として集計された数字です。
直近1年の最高額については、196事業者の回答の平均が45万円でした。これは全体の上限ではありません。最低額は198事業者の回答の平均が4.1万円で、0円という回答も35件ありました。施設や契約によって金額に幅があると分かりますが、すべての会社が同じ幅で設定しているわけではありません。
最高額が100万円以上で、かつ介護度や医療必要度を考慮して決めていると答えた事業者に、その理由を聞いた結果も出ています。回答があった23件のうち17件は「キャンペーンにて上乗せ紹介料がホームから示された」でした。ヒアリングでは「空室の増加により入居者募集の必要性が一時的に高まった」「新規開設ホームのオープンキャンペーン」といった一時的な取組が主な回答です。「一時金の○%で高額物件のため高くなった」が4件、「がん末期・別表7、8の人は○円とホームから示された」が2件でした。
2件は少数ですが、難病等の入居者に対して高額紹介料をホーム側が設定している実態が一部確認された、と調査結果は記しています。
出典: 高齢者住まい事業者団体連合会 高齢者向け住まい紹介事業に関する実態把握調査の結果報告
2024年秋、有料老人ホームが入居者募集の際に、紹介事業者に対して要介護度や医療の必要度に応じた高額な紹介手数料を支払う事案が明らかになり、国と業界団体が続けて動きました。流れは3段階です。
指導指針は施設側に向けた線です。有料老人ホームが情報提供等事業者と委託契約等を締結する場合の留意事項として、次の3つが書かれました。
遵守項目は紹介センター側に向けた線です。金額の定めについては、家賃・管理費等の自費部分に応じた平均的な紹介手数料から大幅に上振れした金額設定を避けること、特に社会保障費に応じた金額設定(要介護や要支援、がん末期や別表7などの社会保障給付費をあてにしたとみなされる金額設定)は「厳に慎むものとする」と定められました。
施設側と紹介センター側の両方に線が引かれた形です。ただし指導指針は、都道府県等が行政指導を行うときに参考にする基準であり、罰則を伴う禁止規定とは性質が違います。届出をしている紹介センターについては、遵守項目の違反を高住連が把握した場合に運営の見直しの依頼を受けることに同意している、という形で担保されています。
出典: 厚生労働省 有料老人ホームの設置運営標準指導指針について(老発1206第2号)・高齢者住まい事業者団体連合会 紹介事業者届出公表制度
出典: 高齢者住まい事業者団体連合会 紹介事業者届出公表制度の「行動指針・遵守項目」の見直し等のお知らせ・高齢者住まい事業者団体連合会 高齢者向け住まい紹介事業に関する実態把握調査の結果報告
届出をしている紹介センターは、施設と斡旋契約を結ぶ際に、紹介手数料について次の5つのルールをはっきり定めることに同意しています。
紹介案件の有効期間は、施設と紹介センターの間で、紹介の取扱いをいつまで続けるかという約束です。後から直接申し込んでも、紹介経由として扱われる場合があります。これは会社間の取決めであり、それだけで利用者に入居や支払いを義務づけるものではありません。窓口を変える前に取扱いを確認します。
短期で退去した場合の返金も、施設と紹介センターの間の手数料に関する約束です。入居者が施設から受ける一時金の返金とは別です。退去時の自分の費用は、入居契約の解約条件で確認します。
この5項目は会社間で定める内容です。利用者に契約全文を開示するという約束ではありませんが、紹介の仕組みや、窓口を変えるときの扱いは説明を求められます。不明点は入居先にも確認します。
出典: 高齢者住まい事業者団体連合会 紹介事業者届出公表制度
紹介候補は、原則としてその会社が提携する施設です。ケアマネジャーや病院の相談員を通して利用する場合も、地域のすべての施設から選んでいるとは限りません。
紹介センターの候補は、原則として提携施設です。条件に合う施設でも、提携していないため候補に出ない場合があります。高住連の遵守項目でも、すべての住まいから紹介しているわけではないと説明することを求めています。
私たちは、入居検討者に、原則各々の紹介事業者が個別に提携している、高齢者向け住まいを紹介していること(すべての高齢者向け住まいから紹介しているわけではないこと)を説明します。
気になる施設が候補になければ、扱えるかを聞き、必要に応じて施設へ直接問い合わせます。すでに紹介センター経由で連絡した施設なら、そのことを伝えて窓口を整理します。直接申込みでも受入条件や空室の確認は必要です。 関連:老人ホームの紹介会社に連絡する前に、公的な一覧で地域の施設名を見ておくこと。
紹介経由と直接申込みで料金が違うかは、同じ部屋・プラン・入居時期で見積もりをもらって比べます。重要事項説明書で基本料金を確認し、個別の値引きや追加費用は書面で確かめます。重要事項説明書だけで、申込経路による差がすべて分かるとは限りません。
出典: 高齢者住まい事業者団体連合会 紹介事業者届出公表制度・厚生労働省 有料老人ホームの設置運営標準指導指針について(老発1206第2号)
有料老人ホームやサ高住を中心に扱う紹介センターでは、特養や老健が候補に出ないことがあります。探したい施設の種類を伝え、扱う範囲を確認します。有料老人ホームなどを対象にした調査の施設内訳だけで、特養を紹介できる会社の割合までは判断できません。
特養は、申込みが早い順に決まるとは限りません。介護の必要度や家族の状況などを踏まえ、入所の必要性が高い人を優先する仕組みです。申込方法や現在の状況の伝え方を、施設や自治体に確認します。
老健は、リハビリや医療管理を受けながら、在宅での生活を目指す施設です。長期の住まい探しとは目的が違います。退院後に利用したい場合は、病院の相談員やケアマネジャーと相談し、施設の受入条件を確認します。
特養や老健も候補に入れるなら、紹介センターだけで探し切ろうとせず、施設や自治体、ケアマネジャーにも相談します。申込みは施設へ直接行う場合などがあり、地域の方法を確認します。 関連:老人ホーム探しは誰に相談する?4つの窓口の違いと最初に行く先。
出典: 高齢者住まい事業者団体連合会 高齢者向け住まい紹介事業に関する実態把握調査の結果報告
出典: e-Gov法令検索 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第39号)第7条・e-Gov法令検索 介護保険法(平成9年法律第123号)第8条
高住連の調査では、加盟ホームの入居者2,174件に入居に至った経緯を聞いています(複数回答)。「本人・家族等が探した」が865件(39.8%)で最も多い回答でした。次いで「本人・家族等が紹介事業者に依頼して探した」が534件(24.6%)です。「本人・家族等がケアマネジャーに依頼して探した」が497件(22.9%)、「本人・家族等が病院のMSWに依頼して探した」が464件(21.3%)と続きます。
紹介事業者に依頼した534件では、見学の日程調整が84.6%、資料送付が60.9%、見学同行が50.2%でした。ただし、同行を利用しなかった理由までは、この割合だけでは分かりません。同行できない会社が半数という意味ではなく、自分が希望する支援を受けられるかを確認する材料です。
病院の相談員やケアマネジャーから、紹介事業者につながることもあります。検討会では、紹介先を十分に理解せず住まい探しを任せてしまう事例への懸念も示されました。専門職からの紹介でも、扱う施設の範囲や無料の仕組みを、自分でも確認します。
出典: 高齢者住まい事業者団体連合会 高齢者向け住まい紹介事業に関する実態把握調査の結果報告
出典: 厚生労働省 有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会(第3回)資料8・厚生労働省 同検討会(第6回)資料1
手数料の違いは、提案に影響する可能性があります。ただし、お金の仕組みだけで担当者の対応を決めつけることもできません。報酬の仕組みと、実際に親の希望が提案へ反映されているかの両方を見ます。
施設ごとに手数料が違えば、高い報酬の施設を勧めたくなる余地はあります。調査で「相手方関係なく定額」と答えたのは12件(5.6%)でした。ただし、他の回答もある複数回答の調査なので、残りのすべてが同じ決め方とは言えません。
厚生労働省の検討会の資料は、次の指摘を記録しています。本来、紹介事業者は入居者のニーズに応じた有料老人ホームを紹介すべきところ、高い手数料を提示する有料老人ホームに誘導する懸念があるのではないか、という指摘です。あわせて、要介護度が重い人ほど紹介手数料が高かったり、必要な医療度が高いほど、場合によっては看取りの時期が近い人ほど紹介手数料が高い設定になっている場合が見受けられるとの指摘も記録されています。
2025年の検討会資料では、紹介事業者の責任やルールを明確にする必要性も議論されています。資料にある検討意見と、実際の契約で定められた責任は分けて読みます。説明されたサービスの範囲や費用は、メールなどで残しておきます。
出典: 厚生労働省 有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会(第6回)資料1・高齢者住まい事業者団体連合会 高齢者向け住まい紹介事業に関する実態把握調査の結果報告
偏った紹介を抑えるための仕組みの一つが、高住連の届出公表制度です。届出事業者は、紹介範囲の説明や手数料のルール、社会保障給付費をあてにする金額設定を慎むことなどに同意しています。違反が把握された場合の運営見直しや、届出リストからの削除についても定めがあります。
施設側の標準指導指針にも、介護度や医療の必要度に応じた手数料設定に応じないことなどが示されています。紹介センターだけでなく、報酬を払う施設側にも対応が求められています。
届出は確認の入口です。届出があるだけで、すべての提案の中立性が保証されるわけではありません。親の希望に合う理由と、合わない点も説明してくれるかを見ます。
届出の有無は高住連のサイトで確かめられます。届出事業者の情報を使って紹介センターを比べる方法は、老人ホーム紹介センターの比較は順位より軸5つ、届出一覧で選ぶ方法に書いています。
出典: 高齢者住まい事業者団体連合会 紹介事業者届出公表制度・厚生労働省 有料老人ホームの設置運営標準指導指針について(老発1206第2号)
出典: 厚生労働省 有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会(第6回)資料1
契約書がないからといって、紹介センターに責任がないとは限りません。どのような約束で相談を受け、何を説明したかなどによって、判断が変わります。検討会でも、この点が議論されています。
検討会では、無料の相談でも契約が成立すると考えられる場合には、民法などが適用され、適切に対応する義務が生じるのではないか、という意見が出ています。個別の責任を一律に決めたものではありませんが、無料なら何を説明してもよいわけではないという論点です。
家族は、施設や介護の情報を十分に知らないまま、大きな決断を求められます。だからこそ、分からない点を質問し、親の希望に沿っているかを確認する時間が必要です。紹介センターには、候補を選んだ理由や費用を、分かる言葉で説明してもらいます。
2025年の検討会資料では、対応の方向性として次の3つが示されています。すべてがすでに義務化された、という意味ではありません。
同資料では、家賃・管理費などを基準に手数料を算定する案も示されています。ここで挙げられた案を、現在の一律の上限額と読み違えないようにします。
家族としては、無料の範囲や報酬の仕組みを、書面で説明してもらうと確認しやすくなります。疑問が残る場合は、その場で申込みを決める必要はありません。
出典: 厚生労働省 有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会(第6回)資料1
無料だからこそ起きる注意点は3つです。どれも初回相談の前に知っておくと、相談の進め方が変わります。
調査では、お祝い金を渡したことのある8事業者のうち7事業者が、原資に紹介手数料を挙げました。ただし、お祝い金の大きさだけで施設からの手数料は分かりません。親に必要な介護や、続けて払える費用を優先します。
高額な紹介料については、空室増加や新規開設に伴うキャンペーンという回答もありました。それだけで施設の質が悪いとは言えません。勧められた理由が親の条件に合っているかを、見学や見積もりで確かめます。
高住連の遵守項目では、お祝い金やキャッシュバックによる顧客誘導を、倫理に反する行為の例に挙げています。金銭の特典を施設選びの決め手にせず、暮らしや介護の条件を比べましょう。
出典: 高齢者住まい事業者団体連合会 高齢者向け住まい紹介事業に関する実態把握調査の結果報告・高齢者住まい事業者団体連合会 紹介事業者届出公表制度
初回相談で、手数料について2つを聞きます。「入居が決まったとき、施設からどのように手数料を受け取りますか」と「手数料の額はどう決まっていますか。介護度や医療の必要度で変わりますか」です。
届出事業者は施設との間で手数料のルールを定めていますが、利用者に契約全文を見せるという制度ではありません。まず、無料の範囲と報酬の仕組みを説明してもらいます。説明が分かりにくい場合は、メールなどで確認事項を残します。
家賃を基準にする方式や定額でも、偏りがなくなるとは限りません。手数料の決め方に加えて、「親の条件に合う理由は何ですか」「別の候補と比べた弱点は何ですか」と聞きます。説明と実際の施設の条件が合っているかを確かめることが大切です。
手数料について聞くときの伝え方の例
「仕組みを知ったうえで相談したいので教えてください。入居が決まったとき、施設からどのように手数料を受け取りますか。額はどう決まっていますか。書面で示していただくことはできますか」
出典: 厚生労働省 有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会(第6回)資料1・高齢者住まい事業者団体連合会 紹介事業者届出公表制度
紹介案件の有効期間は、施設と紹介センターの間の取決めです。別の窓口へ変える場合は、すでに紹介された施設名を伝えて整理します。この取決めだけで利用者に入居や違約金の義務が生じるわけではありません。自分が署名する書類の条件は、別に確認します。
入居契約は施設と本人が結ぶのが基本です。料金や介護の内容、退去条件は施設から説明を受けます。一方、紹介時の説明に疑問があれば紹介センターにも確認します。どちらへ相談すべきか迷うトラブルは、消費生活センターなどにも相談できます。
紹介された施設の提案を確かめる質問は、紹介会社の報酬の真実とは?に7つ書いています。個人情報を渡す前に確かめることは、老人ホームの紹介会社に連絡する前に、公的な一覧で地域の施設名を見ておくことに書いています。
出典: 高齢者住まい事業者団体連合会 紹介事業者届出公表制度・厚生労働省 有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会(第6回)資料1
紹介センターの主な収入は、入居が決まった施設からの手数料です。2024年の高住連調査では、213事業者の97.7%がこの方式と答えています。事業者が答えた平均的な手数料の平均は約21.5万円で、個々の成約をすべて集計した平均ではありません。無料で使える一方、施設ごとに報酬が違う場合があることを知っておきましょう。
初回相談では、無料の範囲と、施設から受け取る手数料の仕組みを聞きます。ただし、金額の説明だけで中立性は判断できません。親の条件に合う理由や、別の候補との違いも確かめましょう。介護度や医療の必要度に応じた手数料設定には、国や業界団体から見直しが求められています。
次に確かめるのは、紹介の範囲と窓口を変える場合の扱いです。紹介候補は原則として提携施設なので、気になる施設が候補にない理由も聞いてみましょう。介護のあんしんでは、紹介センターの仕組みや中立性の見方も含めて、老人ホーム探しに役立つ情報を提供しています。