※1999年創業の会社が運営する「シニアのあんしん相談室」よりサービス提供を受けております。

「月15万円以内」で並ぶ施設と、毎月の支払いが15万円に収まる施設は別物です。料金表の月額の外に、介護保険の自己負担と医療費が待っています。
総額を15万円に収めるには、介護費や医療費を見込んでから、施設の表示月額の上限を決めます。例えば別料金が月3万円なら、表示月額は12万円以内が目安です。
厚生労働省の調査にも比較的低額な住宅型有料老人ホームは載っています。ただし調査の月額には介護・医療サービスの自己負担が含まれません。自分に必要な総額で比べることが大切です。
表示月額に含まれる費用は、サイトや施設で違います。家賃・管理費・食費に加え、介護費や医療費が別に必要かを確認します。
総額を15万円に収めたいなら、先に表示月額の上限を逆算します。費目ごとに、表示月額の内側にあるか外側にあるかを分けたのが次の表です。
| 費目 | 表示月額に | 目安 |
|---|---|---|
| 家賃(居室料) | 入る | 施設と地域で決まる |
| 管理費(共益費・運営費) | 入る | 1万〜5万円 |
| 食費 | 入る施設が多い | 4万〜6万円 |
| 水道光熱費 | 施設による | 1万円前後 |
| 介護保険の自己負担 | 外 | 1万6千〜3万円 |
| 医療費・薬代 | 外 | 5千〜2万円 |
| おむつ・日用品・理美容 | 外 | 5千〜2万円 |
まず、料金表の月額に何が含まれているかを確認します。施設によって内訳が異なるため、同じ「月額」でもそのまま比較できません。
重要事項説明書には、家賃、食費、管理費、介護費用などを記載する欄があります。この内訳を見て、別に払う費用を施設に聞きましょう。介護保険の自己負担を二重に足さないことも大切です。
厚生労働省が令和6年度の調査で使った「月額費用」の定義も同じで、介護・医療サービスの自己負担分を除いた総額(家賃+共益費+基本サービス費+食費・光熱水費)とされています。
医療費、薬代、日用品、理美容なども確認します。何万円増えるかは利用状況によって違うため、自分に必要な項目ごとに見積もります。
介護保険の自己負担は、施設の種別で乗り方が変わります。
介護付きは、要介護度ごとの基本料金に各種加算などが付きます。令和6年度の基本単位を、30日・1単位10円・1割負担で計算すると、要介護1は1万6,260円、要介護3は2万370円、要介護5は2万4,390円です。地域単価、加算、2・3割負担では変わります。
住宅型や一般的なサ高住では、外部の介護サービスを利用した分などを払います。1か月の支給限度は要介護1が1万6,765単位、要介護3が2万7,048単位、要介護5が3万6,217単位です。1単位10円・1割負担なら同じ数字の円ですが、限度を超える利用などは別に自己負担が必要です。
出典: 厚生労働省 令和6年度介護報酬改定における改定事項について
出典: 厚生労働省 居宅介護サービス費等区分支給限度基準額(平成12年厚生省告示第33号)
介護保険の外にある費用も、毎月の請求書に載ります。
今の医療費、薬代、日用品費などを1か月分で確認します。入居後の訪問診療、おむつ、理美容の費用は施設に聞きます。特養などではおむつ代が介護サービス費に含まれるため、施設種別の違いも確認します。
追加サービスの単価は、重要事項説明書や料金表で確認できます。「生活支援費」など内訳が分からない費用は、何の対価なのかを聞きましょう。
これらの実額を合計し、予算から先に引きます。月1万~3万円などの幅を、全員に当てはまる額として使わないようにします。
ここまでの費用を引くと、表示月額の上限が出ます。
別料金が介護費2万円、医療費・日用品など2万円なら、表示月額の上限は11万円です。介護や医療の利用が多い場合は、上限をさらに下げる必要があります。
表示月額の上限の式
表示月額の上限 = 15万円 − 介護保険の自己負担 − 医療費・おむつ・日用品
要介護度だけでは別料金は決まりません。自分の負担割合と必要なサービスで計算しましょう。
介護費には天井もあります。1か月の介護保険の自己負担が上限を超えた分は、高額介護サービス費として後から戻ります。上限は、住民税を払っている世帯で世帯44,400円、世帯全員が非課税なら世帯24,600円(公的年金等の収入金額とその他の合計所得金額の合計が82万6,500円以下なら個人15,000円)、課税所得が380万円以上690万円未満の人がいる世帯で93,000円、690万円以上で140,100円です。対象は介護保険サービスの1割から3割の自己負担だけで、家賃・食費・日用品費や、区分支給限度基準額を超えて全額を払った分は対象の外にあります。
可能なら値上げや臨時支出に備える余裕も残します。15万円ぎりぎりで続けられるかではなく、支出が増えた場合に何を使えるかまで考えます。
出典: 厚生労働省 介護保険制度における利用者負担等の事務処理の取扱いについての一部改正について
出典: e-Gov法令検索 介護保険法施行令(平成10年政令第412号)第22条の2の2
月15万円以内が成り立つ施設種別は、月額の水準と、介護費の乗り方で決まります。
調査の費用分布は、候補を探す参考になります。ただし、今の空室数や、自分が総額15万円で入れる割合を示すものではありません。
| 施設種別 | 月額の水準 | 介護費の乗り方 | 15万円以内が成り立つ条件 |
|---|---|---|---|
| 住宅型有料老人ホーム | 介護・医療の自己負担を除く平均11万8,020円・14万円未満が76.3% | 外部サービスの利用分 | 必要な介護を含めた総額が予算内 |
| サービス付き高齢者向け住宅 | 介護・医療の自己負担を除く平均15万3,952円・14万円未満が41.3% | 外部サービスの利用分 | 家賃の低い地域と物件 |
| 介護付き有料老人ホーム | 介護・医療の自己負担を除く平均26万1,510円・14万円未満が10.6% | 要介護度ごとの定額 | 立地や部屋を広げて総額を確認 |
| グループホーム | 表示10万〜13万円に介護費2万4千円台が乗る | 定額 | 認知症の診断があり同じ市区町村 |
| 特別養護老人ホーム | 多床室で5万〜10万円・ユニット型13万円台 | 定額 | 原則要介護3以上。部屋・所得段階で費用を確認 |
| ケアハウス | 7万〜13万円 | 外部サービスか特定施設 | 原則60歳以上。一般型と介護型で条件が異なる |
上の3種別の平均と割合は、厚生労働省の令和6年度の調査による総額(家賃+共益費+基本サービス費+食費・光熱水費)で、介護保険と医療の自己負担は外にあります。
住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅は、家賃と管理費と食費で月額が決まり、介護は外部のサービスを使います。
調査対象の住宅型有料老人ホームでは、介護・医療の自己負担を除く月額が12万円未満の割合は58.6%でした。サ高住では14万円未満が41.3%です。自分の地域に同じ割合の候補があるとは限らないため、実際の料金と空きを確かめます。
例えば表示12万円に介護費2万7千円が加われば、すでに14万7千円です。医療費や日用品を足すと15万円を超えることがあります。必要なサービスで総額を出してもらいましょう。
住宅型やサ高住では、介護が増えた場合の見積もりも確認します。今の金額と将来想定する金額を並べると、長く払えるか判断しやすくなります。
介護付き有料老人ホームは、介護費が要介護度ごとの定額なので、重度化しても総額が見通しやすい種別です。
調査では、介護・医療の自己負担を除く月額の平均は26万1,510円でした。一方、14万円未満は10.6%、16万円未満まででは19.0%でした。この数字だけで安い施設の場所や空きは分からないため、地域ごとに探します。
安い理由は施設に確認します。立地、部屋、サービスなどで費用は変わりますが、価格だけで看護体制が薄いと決めつけられません。人員基準はありますが、「3対1」は勤務時間を換算した人数で、常に利用者3人へ職員1人が付く意味ではありません。実際の夜間体制も聞きましょう。
出典: e-Gov法令検索 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)第175条
認知症のグループホームは、対象が法律で絞られています。介護保険法は認知症対応型共同生活介護を「要介護者であって認知症であるもの」に対するサービスと定め、要支援の人が使う介護予防認知症対応型共同生活介護は要支援2の人に限られます。
令和6年度の基本単位では、要介護3の介護費は1日812~824単位です。30日・1単位10円・1割負担なら約2万4千円で、加算等は別です。家賃・管理費・食費に加えて医療費なども合計します。
地域密着型サービスなので、原則として施設のある市町村の被保険者が対象です。地域を広げて探す方法は、この種別では使いにくくなります。食費と部屋代を軽減する補足給付の対象からも外れるため、収入が少なくても月額はそのままです。
物忘れがあっても診断が無い人は対象の外にあります。かかりつけ医か認知症疾患医療センターで診断を受けてから探す順番になります。
出典: e-Gov法令検索 介護保険法(平成9年法律第123号)第8条・第42条の2
出典: 厚生労働省 令和6年度介護報酬改定における改定事項について
特養の新規入所は原則要介護3以上で、要介護1・2でも特例入所の対象になる場合があります。
要介護3・多床室・1日732単位で、1単位10円、1割負担、30日、加算なしとした計算例です。食費・居住費を基準費用額とすると月9万5,760円、補足給付の第2段階なら4万6,560円です。ユニット型個室は1日815単位で、補足給付対象外の同条件なら13万2,780円です。加算や医療費などは別なので、実際の総額を確認します。空き状況や入所の優先度によって、待つ期間も変わります。 関連:年金だけで老人ホームを探す手順|補足給付の段階と施設種別ごとの月額目安。
ケアハウス(軽費老人ホーム)は、60歳以上で身体機能の低下により自立した生活に不安があり、家族の援助を受けることが困難な人が対象です。利用料のうち事務費が本人の収入に応じて下がる仕組みで、月7万〜13万円が目安になります。要介護度が上がると住み続けにくい施設があるので、入居前に「要介護いくつまで住めるか」を確かめます。
この2つは15万円の内側に余裕を持って収まる種別ですが、要件と待機があるため、今すぐ移りたい事情とは折り合いが付きにくくなります。特養に申し込みながら、待つ間の住まいとして住宅型や介護付きを15万円以内で探す形が現実的です。予算帯ごとにどこまで視野に入るかは月々の予算で視野に入る老人ホームと、予算だけでは決まらない三つの関門にまとめています。
出典: 厚生労働省 令和6年度介護報酬改定における改定事項について
出典: 厚生労働省 令和8年8月からの食費・居住費の負担限度額
同じ種別の施設でも、月額は地域で数万円変わります。15万円以内が成り立つかどうかは、施設の種別と同じくらい地域で決まります。
地域を広げられるかは施設種別で違います。地域密着型などの条件を確認したうえで、家族が通える範囲を考えます。
有料老人ホームの指導指針は、家賃を近隣の同種住宅と比べて大幅に高くしないよう求めています。ただし家賃だけで料金が決まるわけではありません。家賃・食費・管理費を分けて地域の候補を比べます。
介護費にも地域差があります。介護報酬は市町村ごとに1単位の単価が違い、特定施設入居者生活介護は人件費割合45%の区分に入るため、1級地(東京23区など)で1単位10.90円、上乗せの無い地域で10円です。要介護3の介護付きなら、1割負担で月2万370円と月2万2,203円の差になります。
家賃の差はこれよりずっと大きく、首都圏の中心部で総額15万円以内を探すと候補がわずかになります。同じ県の郊外や隣の県まで範囲を広げて検索すると、候補の数が変わります。
出典: 厚生労働省 有料老人ホームの設置運営標準指導指針について
出典: 厚生労働省 地域区分(社会保障審議会介護給付費分科会 第243回 資料1)
地域を変えなくても、同じ市区町村の中で家賃が下がる条件があります。
駅から離れた施設や築年数の経った施設に、安い候補がある場合もあります。一律にいくら安くなるとは決めず、同じ地域・同程度の部屋で料金を比べます。
家賃だけでなく管理費や食費も施設ごとに違います。同じ運営会社の別施設も含め、内訳ごとに比較すると、何が価格差につながるか分かります。
古い建物では、設備の使いやすさや修繕状況も見ます。新しさだけで決めず、職員の体制と必要な介護を受けられるかを確認します。
出典: 厚生労働省 有料老人ホームの設置運営標準指導指針について
遠くの施設に入ると介護保険の手続きが変わると思い込み、地域を広げずに探す人がいます。
介護保険法第13条は、住所地特例対象施設に他の市町村から入って住所を移した人について、元の市町村が行う介護保険の被保険者とすると定めています。対象施設は、介護保険施設(特養・老健・介護医療院)、特定施設、そして措置入所の養護老人ホームです。特定施設には有料老人ホームのほか、養護老人ホームと軽費老人ホームが入り(介護保険法施行規則第15条)、有料老人ホームに当たるサービス付き高齢者向け住宅もここに含まれます。
対象施設なら、住所を移しても介護保険の保険者は原則として元の市町村になります。ただし、すべての施設が対象ではなく、負担割合などが永久に固定される制度でもありません。入居先と市町村に手続きを確認します。
一方、グループホームは地域密着型サービスで、原則として施設のある市町村の被保険者が対象です。住所地特例の対象になる種別と対象外の種別を分けて考えると、地域を広げる判断がしやすくなります。
出典: e-Gov法令検索 介護保険法(平成9年法律第123号)第13条
出典: e-Gov法令検索 介護保険法施行規則(平成11年厚生省令第36号)第15条
遠い施設が安くても、面会の交通費や移動時間が増えます。家族の支出も合わせて比べます。
月2回の面会で往復3千円かかれば月6千円、車で1時間の距離なら高速代とガソリン代で月1万円近くになります。この額を施設の月額に足して比べると、「近い施設の16万円」と「遠い施設の14万円+交通費1万円」が並びます。
入院や急変のときの移動も考えます。施設から救急搬送される病院は施設の近くにあり、家族が駆けつける距離になります。看取りの時期に通う回数が増えることも見込んでおきます。
普段の面会と急変時の移動を分けて考えます。行ける回数や距離を先に決めておくと、月額だけで遠すぎる施設を選びにくくなります。
出典: 厚生労働省 有料老人ホームの設置運営標準指導指針について
一時金なしでも、敷金などの初期費用がかかる場合があります。前払いを選べる施設では、同じ部屋の月払いプランと総額を比べます。
一時金なしの施設は、探すまでもなく多数派です。厚生労働省の令和6年度の調査では、前払金を徴収している施設は介護付き(特定施設)で31.0%、住宅型有料老人ホームで7.0%、サービス付き高齢者向け住宅で3.4%でした。
有料老人ホームの家賃は、入居時にまとめて前払いする方式(入居一時金)と、毎月払う方式(月払い)があります。
前払金は、将来の家賃やサービス費の一部を先に払う仕組みです。想定する居住期間と、その期間を超える場合に備える額などから算定されます。計算方法と返還条件を契約書で確認します。
だから一時金なしのプランは、家賃を前払いしない分、毎月の家賃が高く設定されます。同じ施設の同じ部屋で、一時金ありなら月額13万円、一時金なしなら月額16万円、という形です。
同じ施設の2つのプランの例(仮定の数字)
一時金360万円のプラン: 月額13万円(家賃4万円+管理費4万円+食費5万円)。
一時金0円のプラン: 月額16万円(家賃7万円+管理費4万円+食費5万円)。
返還金や値上げなどを考えない単純比較なら、360万円÷月3万円=120か月で支払総額が並びます。実際には途中退去時の返還額などがあるため、「10年未満なら必ず月払いが得」とは決まりません。
15万円以内で探す人が「一時金0円」で検索すると、この上乗せ後の月額が並びます。表示12万円の一時金なしプランは前払いの分を含んだ額なので、逆算した上限にそのまま当てはめられます。
出典: 厚生労働省 有料老人ホームの設置運営標準指導指針について
少額の前払金で月額を下げるプランがある場合もあります。例えば100万円で月1万5千円下がるなら、その差と返還条件を確認します。月額を下げるために、入院などの予備費まで使わないことが大切です。
前払金には保全措置が必要ですが、少額ならどんな場合も全額返るという意味ではありません。保全の方法、対象額、契約開始時期による扱いを確認します。
入居後3か月までに契約が終わった場合は、老人福祉法施行規則第21条により、家賃等の月額を30で割った額に入居日数を掛けた分を除いて返還されます。短期で合わなかったときの逃げ道が制度側に用意されています。
15万円を守るために少額の一時金を使うなら、償却期間と初期償却(入居時に返らない部分)の2つを契約書で確かめておきましょう。何年住むかで損得がどう動くかは入居一時金と月払い、総額はいくら変わる?実額シミュレーションでわかる後悔しない選び方で数字を並べています。
出典: 厚生労働省 厚生労働大臣が定める有料老人ホームの設置者等が講ずべき措置(平成18年厚生労働省告示第266号)
出典: e-Gov法令検索 老人福祉法施行規則(昭和38年厚生省令第28号)第21条
一時金なしのプランでも、入居時にかかる費用はあります。
敷金(家賃の1〜3か月分が多い)、初月の日割りの家賃と管理費、食費の前払い、身元保証会社を使う場合の契約料、引っ越し費用、家具や寝具の購入費です。合わせて30万〜60万円になる施設もあります。
敷金には上限と返還の決まりがあります。厚生労働省の指針は、敷金の額を家賃の6か月分を超えないこととし、退去時に居室の原状回復費用を除いて全額返還するよう求めています。
サ高住の登録基準では、敷金・家賃等・前払金以外の権利金などを受け取らない契約が求められます。分からない名目の費用は、サービス内容と契約先を確認し、必要なら自治体の登録窓口に相談します。
契約前に「入居時に払う費用の一覧」を書面でもらうと、この線引きをその場で当てられます。
出典: 厚生労働省 有料老人ホームの設置運営標準指導指針について
出典: e-Gov法令検索 高齢者の居住の安定確保に関する法律(平成13年法律第26号)第7条
15万円以内で探す手順は、逆算した表示月額の上限を持って、総額で伝える形で進めます。
施設の検索サイトには「月額◯万円以下」「入居金0円」の絞り込みがあります。逆算した表示月額の上限(10万〜12万円)を入れ、一時金なしで探すなら「入居金0円」も付けます。地域は最初から隣の県や郊外まで広げて検索します。
食費や光熱費を含むかはサイトや施設で異なります。候補の料金表を取り寄せ、家賃・食費・管理費・介護費・その他に分けて並べ直します。
並び順にも注意が向きます。上位に出る施設が安いとは限らないため、月額の低い順に並べ替えて下から見ていくほうが、15万円以内の候補を見つけやすくなります。
相談では「介護費や医療費も含めて月15万円以内」と伝えます。表示月額だけの予算と取り違えられないよう、別料金も含めた候補を探してもらいましょう。
伝える数字は4つです。総額の上限(15万円)、要介護度、医療の状況(訪問診療・薬・おむつ)、家族が通える地域の範囲。この4つがそろうと、候補の種別と地域が絞れます。
紹介センターにも総予算を伝え、提携外や公的施設も含めて探せるかを聞きます。紹介料を受け取る仕組みだけで判断せず、なぜその施設を勧めるのか確認します。
出典: 厚生労働省 有料老人ホームの設置運営標準指導指針について
見学前に料金表と重要事項説明書を取り寄せます。国の指導指針では、入居相談時や求めに応じて重要事項説明書を交付することとされています。
見るのは3か所です。1つ目は「利用料金のプラン」で、月額費用の合計とその内訳が代表的な2例で並びます。2つ目は「利用料金の改定」で、改定の条件と手続きを書く欄があります。3つ目は「入院等による不在時における利用料金(月払い)の取扱い」で、減額なし、日割りで減額、一定日数以上の不在に限り日割りで減額、の3択から選ばれています。
書面で費用を整理し、見学時に不明点を確認します。個別の介護や医療の費用は、書面だけでは確定しないこともあります。
出典: 厚生労働省 有料老人ホームの設置運営標準指導指針について
今の状態での総額と、介護が増えた場合の見積もりを頼みます。要介護度の数字だけでなく、必要になりそうな介助や医療対応も伝えます。
重要事項説明書の代表プランは参考ですが、自分の条件と同じとは限りません。個別の見積もりと、どこまで仮定なのかを確認します。
2枚を並べると、15万円の線をどこで超えるかが見えます。今13万円で重度化後に17万円になる施設と、今14万円で重度化後に15万円の施設なら、長く住むなら後者です。見積りの頼み方と、入院や住み替えまで含めた3枚目の見積りは老人ホームの月額を四つに分け、重度化と入院に備えて三枚の見積りを用意する手順にまとめています。
15万円以内で入居しても、入居後に超えていく要因が3つあります。
要介護度の上昇、値上げ、入院などに備えます。契約条件を確認すると、必要な予備費や相談の時期を考えやすくなります。
住宅型有料老人ホームとサ高住では、介護費は使った分だけ払います。
区分支給限度基準額まで使ったときの1割負担は、要介護1で1万6,765円、要介護2で1万9,705円、要介護3で2万7,048円、要介護4で3万938円、要介護5で3万6,217円です。限度額を超えて使った分は全額が自費になります。表示月額が変わらなくても、総額は要介護度とともに上がります。
介護付き有料老人ホームは要介護度ごとの定額で、1割負担の介護費は要介護1の1万6,260円から要介護5の2万4,390円まで、差は月8千円ほどにとどまります。重度化を含めて15万円を守るなら、介護付きのほうが見通しやすい構造です。
住宅型やサ高住で15万円を守るには、要介護3になった時点の見積りを先にもらい、その額でも15万円に収まる施設を選びます。収まらないなら、重度化したときに介護付きや特養へ移る前提で入る、と家族で決めておきます。
出典: 厚生労働省 居宅介護サービス費等区分支給限度基準額(平成12年厚生省告示第33号)
出典: 厚生労働省 令和6年度介護報酬改定における改定事項について
有料老人ホームの利用料は、物価や人件費に合わせて改定されます。
厚生労働省の指針は、利用料等の改定のルールを入居契約書または管理規程で明らかにしておくこと、改定に当たってはその根拠を入居者に示すことを求めています。重要事項説明書の様式にも「利用料金の改定」の条件と手続きを書く欄があるため、契約書を見る前でもこの2つは確かめられます。
改定の条件、通知方法、これまでの値上げを聞きます。上限が書かれていないことだけで施設が自由に上げられるとは言えませんが、予算に余裕があるかを判断する材料になります。
条項が曖昧な施設では、過去3年の改定の実績を聞きます。仮に毎年3%上がっているなら、13万円が5年で15万円を超える計算になります。この実績を聞いて答えられない施設は、候補から外す判断もあります。
出典: 厚生労働省 有料老人ホームの設置運営標準指導指針について
入居者が入院すると、施設の家賃と管理費はそのまま続き、食費は欠食した分だけ止まる形が一般的です。
どう扱うかは施設ごとに決まっていて、重要事項説明書の様式では「入院等による不在時における利用料金(月払い)の取扱い」の欄が、減額なし、日割り計算で減額、一定日数以上の不在に限り日割り計算で減額、の3択になっています。契約前にこの欄を見ると、入院した月にいくら払うかが先に分かります。
入院中は病院の費用も加わります。残る施設費と病院側の見込み額を確認し、医療費の負担軽減制度が使えるかも調べます。
退去の心配については、種別で扱いが違います。サービス付き高齢者向け住宅は、入居者の入院その他の理由で居住部分を変更したり契約を解約したりできないことが登録の基準に入っています。有料老人ホームの入院に関する条項は契約書で確かめる形になるので、「3か月以上の入院で退去」といった条項があれば、その運用を入居前に聞いておきます。入院時の費用と戻れる条件は入居中の親が入院したときに家族が確かめる施設の費用と戻れる条件で扱っています。
出典: e-Gov法令検索 高齢者の居住の安定確保に関する法律(平成13年法律第26号)第7条
表示月額と実際の支払い総額を分けて比べることが大切です。15万円から介護・医療・日用品などの別料金を引き、自分の場合の表示月額の上限を決めましょう。
まず候補の施設から料金表と重要事項説明書を取り寄せます。必要な介護と医療の状況を伝え、総額の見積もりを確認してから見学すると比較しやすくなります。
次に確かめるのは、「利用料金のプラン」の月額費用の合計と内訳、「利用料金の改定」の条件と手続き、そして「入院等による不在時における利用料金の取扱い」の3か所です。この3か所を自分の要介護度と医療の状況に当てはめると、15万円の線をどこで超えるかが数字で見えます。介護のあんしんでは、表示月額から総額を逆算する方法や、15万円以内が成り立つ施設種別と地域の広げ方も含めて、老人ホーム探しで悩むあなたに信頼できる情報を提供しています。