胃ろうを受け入れる老人ホームが少ない理由と探し方|看護体制と費用の見方

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シニアのあんしん相談室


※1999年創業の会社が運営する「シニアのあんしん相談室」よりサービス提供を受けております。

 

親が入院中に胃ろうを作りました。病院からは退院先を決めるように言われ、相談員からは「特養は難しいかもしれません」と言われる。検索サイトで「胃ろう対応」に絞ると、候補が一気に減る。そこで手が止まった方に向けて書いています。

受け入れ先を分けているのは、本人の状態の重さよりも、施設側の事情です。栄養剤を注入できる職員が何人いるか、そして栄養剤の費用を誰が持つか。この2つが施設ごとの上限を作っています。

そして、その上限は外から見分けられます。介護職員の研修と登録、栄養剤の形、自治体が公表している一覧が手がかりです。少ない理由、入れる施設の種類、看護体制の見方、費用、探し方の順に説明します。

胃ろうを受け入れる老人ホームが少ない理由

胃ろうへの注入そのものは、医療の手技としては基本的なものです。それでも受け入れ先が限られるのは、施設側に4つの事情があるからです。

  • 経管栄養は医行為で研修と登録を経た職員しか注入できないから
  • 看護職員の人数で受け入れられる人数に上限があるから
  • 栄養剤の費用が施設の持ち出しになる場合があるから
  • 夜間のたんの吸引や急変に介護職員だけでは備えにくいから

4つとも、本人の病状ではなく施設の体制の話です。順に説明します。

経管栄養は医行為で研修と登録を経た職員しか注入できないから

胃ろうから栄養剤を入れる行為は医行為で、看護職員か、研修を修了して認定を受けた介護職員が担います。

たんの吸引と経管栄養は医行為として整理されており、2012年3月までは法律に位置づけがなく、国の通知で例外的に認められる形が続いていました。2012年4月1日に社会福祉士及び介護福祉士法の改正が施行され、介護福祉士と一定の研修を受けた介護職員が、一定の条件の下でこれらの行為を行えるようになりました。対象はたんの吸引(口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部)と経管栄養(胃ろう、腸ろう、経鼻経管栄養)です。

条件は3つ重なります。

  • 介護職員が研修を修了して都道府県知事の認定を受けること
  • その職員が働く事業所が都道府県知事の登録を受けること
  • 医師の指示と看護職員との連携のもとで行うこと

第1号研修と第2号研修の基本研修は、講義50時間と各行為のシミュレーター演習です。胃ろう又は腸ろうによる経管栄養の演習は5回以上、実地研修は20回以上と決まっています。ここを通った職員がいて、さらに事業所が登録していて、はじめて介護職員が注入できます。逆に言えば、登録している施設は看護職員の人数が少なくても受け入れの余地を持ちます。検索サイトの「胃ろう対応」の表示の裏側にあるのは、この認定と登録の組み合わせです。

出典: 厚生労働省 介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度について

出典: 厚生労働省 喀痰吸引等制度の概要

出典: 厚生労働省 喀痰吸引等研修~研修課程~

看護職員の人数で受け入れられる人数に上限があるから

特別養護老人ホームの看護職員の人数は入所者数で決まっていて、その人数がそのまま受け入れられる胃ろうの人数の上限になります。

指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第39号)第2条は、看護職員の数を、入所者30人以下で常勤換算1以上、30人を超えて50人以下で2以上、50人を超えて130人以下で3以上と定めています。100人規模の特養でも3人です。胃ろうの注入は1日2回から3回、食事の時刻に重なります。看護職員だけで担うなら、受け入れられる人数は限られます。

全日本病院協会が2011年3月にまとめた報告書(2010年度の調査)には、施設側の声が記録されています。

介護保険施設では、看護職員しか胃瘻への栄養剤の滴下ができないと、国から指導されている。また、胃瘻を理由に入所受入を拒否してはいけないと指導されている。特養では看護職員が少ないので、胃瘻造設者の受入数に限度があり、上記の2つの指導内容は矛盾しており、両立させることは難しいとの声があった。

この調査は喀痰吸引等制度が始まる前のものです。いまは認定を受けた介護職員も注入できます。ただし、看護職員の配置基準そのものは当時のままです。特養は胃ろうを理由に入所を断らないよう国から指導を受けながら、注入を担える人数の上限を抱えたままでいます。「今は枠がいっぱいで」という断り方になるのは、ここに理由があります。

出典: e-Gov法令検索 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準 第2条

出典: 全日本病院協会 胃瘻造設高齢者の実態把握及び介護施設・住宅における管理等のあり方の調査研究 報告書

栄養剤の費用が施設の持ち出しになる場合があるから

栄養剤には医薬品扱いのものと食品扱いのものがあり、食品扱いになると施設の食費でまかなうことになります。

医薬品扱いの栄養剤は医師が処方し、薬剤費として医療保険が使えます。食品扱いの濃厚流動食は処方の対象の外にあり、施設の食費か本人の実費になります。特養では施設の配置医が診るため、栄養剤が食費の範囲に入ることがあります。同じ報告書の聞き取りで、ある特養はこう答えています。

液状の栄養剤を使用している。栄養剤を食費の範囲でまかなうことは難しく、差額分は施設が負担している。胃瘻カテーテルの交換費用は、入所者の自己負担となる。

介護保険施設の食費には、国が定める基準費用額があります。2026年8月から1日1,545円で、2026年7月までは1日1,445円でした。栄養剤の費用がこの額に収まるかどうかは、使う栄養剤と量で変わります。収まらない分の扱いは施設の判断に委ねられ、受け入れるほど施設の負担が増える形になります。ここが、施設が受け入れに慎重になる隠れた理由です。

有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅では、訪問診療の医師が処方する形をとれるので、この事情は小さくなります。

出典: 全日本病院協会 胃瘻造設高齢者の実態把握及び介護施設・住宅における管理等のあり方の調査研究 報告書

出典: 厚生労働省 令和8年度介護報酬改定について

夜間のたんの吸引や急変に介護職員だけでは備えにくいから

胃ろうの人はたんの吸引も必要なことが多く、吸引も経管栄養と同じ制度の対象の行為です。

夜勤が介護職員だけの施設では、その職員が認定を受けているかどうかで、夜間に吸引ができるかが決まります。認定を受けた職員が夜勤に入る日と入らない日があれば、その差がそのまま受け入れの条件になります。

さらに、注入後の嘔吐、下痢、誤嚥性肺炎という急変があります。とくに夜間の嘔吐は誤嚥につながります。「様子がおかしい」と気づいたあとに、誰が判断してどこへ連絡するかを決めてある施設かどうかが問われます。

施設が受け入れをためらう理由は、注入の手技よりも、この夜間と急変への備えにあります。夜勤か宿直の看護職員がいる施設、あるいは訪問診療の医師と24時間つながる体制のある施設が、受け入れの候補になります。

出典: 厚生労働省 介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度について

胃ろうでも入れる老人ホームの種類

受け入れやすさは施設の種類で大きく違います。医師と看護職員が常駐する施設、看護職員と認定を受けた介護職員がいる施設、訪問看護と認定を受けた介護職員を組む施設の順に受け入れやすくなります。サービス付き高齢者向け住宅は、以下「サ高住」と書きます。

種類医師・看護職員胃ろう・経管栄養の入所者注入を担う人長く住めるか
介護医療院医師常駐・看護職員は入所者6人に1人38.3%(前身の介護療養型医療施設・平成19年の調査)看護職員住める
介護老人保健施設(老健)医師常駐・看護職員を配置6.8%(平成19年の調査)看護職員・認定を受けた介護職員在宅復帰が目的
特別養護老人ホーム(特養)看護職員は日中が中心9.9%(胃ろう7.7%・経鼻経管栄養2.2%)看護職員・認定を受けた介護職員住める
介護付き有料老人ホーム看護職員は日中が中心1ホーム当たり平均2.0人(有料老人ホーム全体・平成19年の調査)看護職員・認定を受けた介護職員住める
住宅型有料老人ホーム・サ高住看護職員の配置は施設の判断該当する公的な調査なし訪問看護師・認定を受けた介護職員住める
グループホーム看護職員の配置は施設の判断0.6%(平成20年度の調査)訪問看護師・認定を受けた介護職員住める

割合は厚生労働省の検討会に提出された資料によるもので、平成19年から平成22年ごろの調査です。古い数字ではありますが、施設の種類ごとの差を公的な調査で示した資料です。介護療養型医療施設は2024年3月31日で廃止され、介護医療院へ移りました。以下、上の種類を順に説明します。

出典: 厚生労働省 入所者全体に対する医療処置別の処置を受けた入所者の割合

出典: 厚生労働省 介護医療院とは

介護医療院は胃ろうの受け入れが前提の施設

介護医療院は、長期の療養が必要な人が医療と介護を一体で受けながら暮らす施設で、胃ろうの人が特別な入居者にならない場所です。

介護医療院は、地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律(2017年6月2日公布)によって、新たな介護保険施設として創設されました。厚生労働省の介護医療院公式サイトは、創設の経緯として、新しい施設には「経管栄養や喀痰吸引等の日常生活上に必要な医療処置や充実した看取りを実施する体制」が必要だと結論づけられた、と書いています。胃ろうの受け入れは、この施設が最初から想定していることです。

人員配置はⅠ型で、医師が入所者48人に1人(施設で3人以上)、看護職員が6人に1人です。前身にあたる介護療養型医療施設では、入所者の38.3%が胃ろう・経管栄養で、たんの吸引を必要とする入所者も18.3%を占めていました。

費用は特養や老健と同じ介護保険施設の扱いで、所得の低い方への食費・居住費の補助(特定入所者介護サービス費)も対象になります。

退院の期限が迫っているなら、まず介護医療院を当たってください。数は特養より少ないので、住んでいる市区町村の外まで範囲を広げることになります。病院の医療ソーシャルワーカーは近隣の空き状況を把握していることが多く、最初に聞く相手になります。

出典: 厚生労働省 介護医療院とは

出典: 厚生労働省 入所者全体に対する医療処置別の処置を受けた入所者の割合

出典: 厚生労働省 令和6年8月からの特定入所者介護(予防)サービス費の見直しに係る周知への協力依頼について

老健は医師と看護師がいるが在宅復帰が目的の施設

老健は医師が常駐して受け入れの相談は通りやすい一方、居宅へ戻れるかどうかを少なくとも3か月ごとに検討する施設です。

介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準(平成11年厚生省令第40号)第8条第4項は、入所者が居宅において日常生活を営むことができるかどうかを定期的に検討し、記録することを施設に求めています。解釈通知(老企第44号)は、この検討を「少なくとも3月ごとには行うこと」とし、医師、薬剤師、看護・介護職員、支援相談員、介護支援専門員などが協議するものとしています。

胃ろう・経管栄養の入所者の割合は6.8%で特養より低い数字ですが、医師が常駐し看護職員も特養より手厚いため、受け入れの相談自体は進みやすくなります。

使い方としては、特養へ申込をして順番を待つ間を老健で過ごす形が現実的です。老健にいる間に口から食べる訓練へ取り組む施設もあります。

出典: 全国老人保健施設協会 法令検索 介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準 第8条

出典: 全国老人保健施設協会 法令検索 老企第44号 第4の1

出典: 厚生労働省 入所者全体に対する医療処置別の処置を受けた入所者の割合

特養は受け入れ人数に上限があり施設ごとに対応が分かれる

特養の胃ろうの受け入れは「可」と「不可」ではなく、その多くが「条件付き可」に分かれます。

東京都足立区は、区内の特別養護老人ホームごとに、胃ろう、鼻腔、バルーンカテーテル、インシュリン注射、人工透析、たんの吸引の受け入れを一覧で公表しています。2026年5月7日に更新された一覧では、掲載された33施設のうち、胃ろうが「〇」は8施設、「△」は24施設、「×」は1施設でした。「△」に添えられた条件は「自己抜去しない方」「人数制限」「看護師のいる時間帯のみ」です。

自治体が公表している例

足立区はこの一覧の前に、「常時医療的ケアが必要な方、認知症、視・聴覚障害のある方は、各施設の受け入れ状況をご確認のうえ、お申込みください」と案内しています。あわせて「全身状態が悪い場合は受け入れできません」とも書かれています。

この数字が示しているのは、断られる理由の多くが、受け入れ人数の枠と看護職員の勤務時間にあるということです。同じ区内でも施設ごとに答えが違うので、「特養は無理」とひとまとめにせず、施設ごとに当たる価値があります。住んでいる自治体に同じ一覧があるかを、高齢福祉課で聞いてみてください。

出典: 足立区 特別養護老人ホーム医療的ケア等の取扱いについて

介護付きは看護師と認定介護職員の有無で決まる

介護付き有料老人ホームでは注入を施設の職員だけで担うことになるため、看護職員の勤務時間と、認定を受けた介護職員がいるかどうかで受け入れが決まります。

介護付きは介護保険の特定施設入居者生活介護の指定を受けた施設で、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)第175条が看護職員の配置を義務づけています。ただし義務づけているのは施設全体の人数までで、勤務の時間帯は施設ごとの組み方によります。夜も看護職員がいるのは、夜間看護体制加算(Ⅰ)を算定している施設です。この加算は「夜勤又は宿直を行う看護職員の数が1名以上であって、かつ、必要に応じて健康上の管理等を行う体制を確保していること」を要件のひとつとし、1日18単位です。

注意したいのは、外部の訪問看護を介護保険で組み合わせる形が取れないことです。厚生省老人保健福祉局企画課長通知(老企第40号)は、特定施設入居者生活介護費を算定した月について「当該居宅サービス及び地域密着型サービスに係る介護給付費(居宅療養管理指導費を除く。)は算定しないものであること」と定めています。注入は施設の職員で完結させることになります。

なお、有料老人ホームを対象にした平成19年の調査では、胃ろうのケアが必要な人が5人以上いる施設は全体の6.8%、1ホーム当たりの平均は2.0人でした。数人の枠を分け合う形だと考えて、「今、胃ろうの方は何人いますか」を早い段階で聞いてください。

出典: e-Gov法令検索 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第175条

出典: 札幌市 令和6年度介護報酬改定 特定施設入居者生活介護等における夜間看護体制の強化

出典: 全国老人保健施設協会 法令検索 老企第40号 4の(1)①

出典: 厚生労働省 有料老人ホームにおけるたんの吸引・経管栄養に対するニーズ

住宅型とサ高住は訪問看護と認定介護職員を組み合わせる

住宅型有料老人ホームとサ高住は、外部の訪問看護を介護保険で使える代わりに、1日の注入をすべて訪問看護で組むには枠が足りなくなります。

この2つは、施設そのものの看護職員の配置が施設の判断です。その代わり、入居者が訪問看護ステーションと契約し、介護保険で訪問看護を使えます。ただし、朝、昼、夕の食事の時刻に毎日訪問看護が入れる枠は限られます。

現実的な形は3つの組み合わせです。施設の介護職員が認定を受けて注入を担い、訪問看護が週に数回の管理と急変時の相談を受け持ち、訪問診療の医師が栄養剤を処方する。この形なら栄養剤が医薬品扱いになり、半固形への変更も医師に相談しやすくなります。

グループホームも看護職員の配置は施設の判断で、胃ろう・経管栄養の利用者の割合は0.6%(平成20年度の調査)にとどまります。ただし、喀痰吸引等制度の登録の対象にはグループホームも有料老人ホームも含まれます。登録している施設であれば、相談の余地があります。

出典: 厚生労働省 介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度について

出典: 厚生労働省 認知症グループホームにおけるたんの吸引・経管栄養に対するニーズ

胃ろうの受け入れに必要な看護体制の見方

「看護師がいます」という答えから、もう一歩踏み込んで見るところが5つあります。

  • 注入の時刻に看護師か認定を受けた介護職員がいるか
  • 登録特定行為事業者として都道府県に登録しているか
  • 夜間のたんの吸引と急変時の体制が決まっているか
  • 協力医療機関で胃ろうカテーテルの交換と栄養剤の処方ができるか
  • 半固形化栄養剤の注入に対応した経験があるか

見学や電話では、次の言い方で聞くと具体的な答えが返ってきます。

確認点聞き方
注入の時刻の担当朝と昼と夕の注入は、それぞれ誰がしますか
登録の有無登録特定行為事業者ですか。認定を受けた介護職員は何人いますか
夜間夜にたんの吸引ができる職員はいますか。看護職員は夜勤ですかオンコールですか
連携医カテーテルの交換と栄養剤の処方は、どこの医師がしますか
半固形化半固形の栄養剤を使っている入居者はいますか

順に、なぜその質問が要るのかを説明します。

注入の時刻に看護師か認定を受けた介護職員がいるか

注入は食事の時刻に合わせて行うので、「日中に看護師がいます」ではなく「その時刻に誰がするか」を聞きます。

胃ろうの注入は、本人の食事の時刻に合わせて1日2回から3回行います。朝の注入を看護職員が担うには、早出の勤務が要ります。「朝の注入は誰がしますか」と時刻で聞くと、施設は勤務表を見ながら答えます。

担当が介護職員だと答えが返ったら、その職員が認定を受けているか、施設が登録しているかを続けて聞きます。認定を受けた職員と、登録した事業所。この2つがそろった形が、制度の中で介護職員が注入できる姿です。

看護職員が9時からの勤務なら、朝の注入は認定を受けた介護職員が担うか、注入の時刻を主治医と相談して動かすことになります。夕方も同じです。看護職員の勤務時間と注入の時刻を並べて、すべての回に担当者がいるかを確かめてください。

出典: 厚生労働省 介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度について

登録特定行為事業者として都道府県に登録しているか

介護職員が注入するには事業所の登録が必要で、その登録は都道府県が公示しています。

社会福祉士及び介護福祉士法第48条の8は、都道府県知事に対し、登録をしたときはその旨を公示することを義務づけています。この規定に基づいて、大阪府は登録喀痰吸引等事業者(登録特定行為事業者)の一覧を公表しています。東京都では、公益財団法人東京都福祉保健財団のページで登録事業者の一覧が公開されています。候補の施設が載っているかを、申込の前に調べられます。

施設に聞くときは「登録特定行為事業者ですか」と制度の言葉で聞いてください。「介護職員も胃ろうができます」という答えが返ったら、認定と登録の両方があるかを別に確かめます。認定を受けた職員が何人いて、日勤と夜勤にどう配置されているかまで聞くと、実際に注入を回せる体制かが見えます。

この言葉で聞くと、制度を知っている施設かどうかも同時に分かります。

出典: e-Gov法令検索 社会福祉士及び介護福祉士法 第48条の8

出典: 大阪府 登録喀痰吸引等事業者(登録特定行為事業者)・登録研修機関の一覧

出典: 公益財団法人東京都福祉保健財団 従事者認定・事業者登録等

夜間のたんの吸引と急変時の体制が決まっているか

夜に見るところは2つで、たんの吸引ができる職員が夜勤にいるか、急変のときに誰が判断してどこへ連絡するかです。

たんの吸引は経管栄養と同じ制度の対象で、認定を受けた介護職員か看護職員の持ち場です。夜勤が介護職員だけの施設では、その職員が認定を持っているかどうかで、夜間の吸引ができるかが決まります。「夜勤に入る職員のうち、何人が認定を受けていますか」と人数で聞いてください。

急変のときの体制は、次のどれかであることを確かめます。

  • 夜勤か宿直の看護職員がいる(介護付きなら夜間看護体制加算(Ⅰ)を算定している)
  • 看護職員のオンコール体制がある
  • 訪問診療の医師と24時間連絡できる

重要事項説明書には、算定している加算の一覧と、協力医療機関、緊急時の対応の欄があります。見学のときに見せてもらうと、電話での説明と書面が合っているかを確かめられます。

出典: 厚生労働省 介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度について

出典: 札幌市 令和6年度介護報酬改定 特定施設入居者生活介護等における夜間看護体制の強化

協力医療機関で胃ろうカテーテルの交換と栄養剤の処方ができるか

カテーテルは定期的に交換が必要で、交換の場所と栄養剤を処方する医師によって、家族の手間と費用の扱いが変わります。

胃ろうのカテーテルは種類によって交換の間隔が違います。医療保険では、バンパー型の交換用胃瘻カテーテルは4か月に1回を限度として算定できることになっています。交換は医療機関で行うため、協力医療機関か訪問診療の医師が交換できるか、できなければどこへ通うかを聞いてください。足立区の一覧にも、胃ろうの条件として「月1回交換時受診付添」と書かれた施設があります。通院に家族の付き添いが要るかどうかは、暮らしに直結します。

栄養剤の処方も、誰が行うかで費用の扱いが変わります。有料老人ホームやサ高住で訪問診療の医師が処方すれば、医薬品扱いの栄養剤は医療保険の対象になります。特養では配置医が診るため、食品扱いの栄養剤を食費でまかなう形をとる施設があります。

「カテーテルの交換はどこで、付き添いは要りますか」「栄養剤は誰が処方して、費用はどう払いますか」の2つを、契約の前に確かめてください。

出典: 厚生労働省 特定保険医療材料の材料価格算定に関する留意事項について

出典: 足立区 特別養護老人ホーム医療的ケア等の取扱いについて

半固形化栄養剤の注入に対応した経験があるか

半固形にすると1回の注入時間が大きく短くなり、職員が付き添う時間が減ります。

PDN(NPO法人PEGドクターズネットワーク)の記事は、日本栄養材形状機能研究会の報告として、半固形化栄養材の1回の注入量の中央値は300mL、1回の注入時間の中央値は10分だったと書いています。液体の栄養剤については「30度の仰臥位で注入し、注入後1時間程度姿勢を保持することが推奨されてきました」とあり、半固形では注入後の安静は不要とされています。同じ記事は、注入に時間がかかるという問題点の原因の一つが「注入時にスタッフがつきっきりになる必要があること」だと指摘しています。

全日本病院協会の報告書にも、訪問看護ステーションへの聞き取りとして「半固形だと10 分程度で注入できるので、職員注入もやりやすくなる」という記録があります。施設の側から見た負担が変わるということです。

「半固形の栄養剤を使っている入居者はいますか」と聞いてください。いる施設は、胃ろうの受け入れに慣れています。いない施設でも、主治医が半固形に変えられるなら受け入れられる、という答えが返ることがあります。

出典: PDN 第4回 実践!半固形化栄養材の短時間注入法 虎の巻

出典: 全日本病院協会 胃瘻造設高齢者の実態把握及び介護施設・住宅における管理等のあり方の調査研究 報告書

胃ろうで老人ホームに入るときの費用と加算

施設の基本料金は、胃ろうの有無ではなく要介護度で決まります。動くのは、栄養剤の扱い、医療保険の管理料、介護保険の加算、施設独自の自費料金の4つです。

項目誰が払うか保険目安
施設の基本料金本人介護保険要介護度で決まる
栄養剤(医薬品扱い)本人医療保険薬価×1日に使う量×日数の自己負担分
栄養剤(食品扱い)本人なし施設の食費の範囲か別途実費
訪問診療の管理料(住まい型の施設)本人医療保険条件を満たす場合に月4,500点
介護保険の加算本人介護保険経口移行加算は1日28単位
医療的ケアの自費料金本人なし施設ごと(重要事項説明書)

以下、上の項目を順に説明します。

施設の基本料金は胃ろうがあっても変わらない

特養、老健、介護医療院、介護付き有料老人ホームの介護保険の基本報酬は、要介護度で決まります。

指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(厚生省告示第21号)が定める施設サービス費は、施設の種類と要介護度、居室の型の3つで区分されています。基本報酬を動かすのはこの3つで、家賃や管理費も同じ考え方です。

つまり、月額が上がるとすれば、動くのは基本料金以外の項目です。栄養剤、カテーテルの交換、加算、施設独自の自費料金の4つになります。それぞれ数千円から数万円の幅なので、内訳を分けて聞くと、見積もりのどこが動いているかが見えます。

見学のときに「胃ろうの方は、基本料金のほかに何がいくらかかりますか」と、項目ごとに聞いてください。

出典: 全国老人保健施設協会 法令検索 指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準

栄養剤は医薬品扱いか食品扱いかで負担が変わる

医薬品扱いの栄養剤は処方で医療保険が使え、食品扱いの濃厚流動食は食費か実費になります。

医薬品扱いの栄養剤には、エンシュア・リキッド、ラコールNF配合経腸用液、エレンタール配合内用剤などがあります。薬価基準では、エンシュア・リキッドは10mLあたり7.1円です(令和8年8月13日適用)。

栄養剤の薬剤費のモデルケース

仮定の計算です。入力値は、薬価が10mLあたり7.1円(エンシュア・リキッド)、1日に使う量が1,200mL、日数が30日。式は 7.1円 ÷ 10mL × 1,200mL × 30日 = 25,560円。1割負担の方なら、ひと月の自己負担は約2,556円です。

1日に使う量は主治医の処方で決まります。ご自分の数字に置き換えるときは、処方されている栄養剤の名前と1日の量をそのまま式に入れてください。実際の額は、処方する医師と調剤する薬局で確かめられます。

食品扱いの濃厚流動食は、施設の食費に含める施設と、別に実費を求める施設に分かれます。国のQ&Aは、経管栄養で提供される濃厚流動食の食費について次のように示しています。

食費の設定に当たっては、食材料費及び調理に係る費用に相当する額を基本とすることとしており、経管栄養について提供される濃厚流動食の場合の食費を他と区別して別に設定しても差し支えない。

「栄養剤は医薬品ですか食品ですか」「食費に含まれますか」の2つを、契約の前に聞いてください。この2つの答えで、ひと月の負担が数千円から数万円まで動きます。

出典: 厚生労働省 薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報について

出典: 全国老人保健施設協会 法令検索 介護制度改革information vol.37 平成17年10月改定Q&A(追補版)

有料老人ホームとサ高住は訪問診療の管理料が医療保険でかかる

住まい型の施設で訪問診療を受けると医療保険の管理料がかかりますが、算定できるかどうかは栄養剤の種類で変わります。

在宅半固形栄養経管栄養法指導管理料(C105-3)は2,500点で、胃瘻を造設している人が半固形栄養剤等を用いた場合に、最初に算定した日から1年を限度に算定します。厚生労働省の留意事項通知は「主として、単なる液体状の栄養剤等、半固形栄養剤等以外のものを用いた場合は該当しない」としています。これに在宅経管栄養法用栄養管セット加算(C162)2,000点が加わり、合わせて月4,500点です。1割負担の方なら、ひと月4,500円になります。

在宅成分栄養経管栄養法指導管理料(C105)も2,500点ですが、こちらの対象は「アミノ酸、ジペプチド又はトリペプチドを主なタンパク源とし、未消化態タンパクを含まないもの」を用いた場合に限られます。エンシュア・リキッドやラコールのような栄養剤を使っている場合は、この管理料の対象から外れます。「訪問診療を受けると月4,500円かかる」と一律に思わず、どの管理料の対象になるかを訪問診療の医師に確かめてください。

一方、特別養護老人ホームなどに入所している人については、在宅療養指導管理料は算定の対象外とされています(平成5年6月28日保険発第81号・老健第80号)。特養では配置医が入所者の健康管理を担い、その分は介護報酬の中で評価される形になっています。

出典: 厚生労働省 別表第一 医科診療報酬点数表

出典: 東海北陸厚生局 診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和6年3月5日保医発0305第4号)

出典: 厚生労働省 特別養護老人ホーム等における療養の給付(医療)の取扱いについて

特養の経口移行加算は口から食べる訓練の費用

経管栄養の入所者が口から食べられるようにする取り組みには、1日28単位の経口移行加算があります。

指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(厚生省告示第21号)は、医師の指示に基づき、医師、歯科医師、管理栄養士、看護師、介護支援専門員などが共同して経口移行計画を作り、その計画に従って管理栄養士等による栄養管理と、言語聴覚士又は看護職員による支援を行った場合に、計画を作った日から180日以内に限り、1日につき28単位を加算すると定めています。特養、老健、介護医療院が対象です。

1単位10円の地域で計算すると1日280円で、1割負担の方なら1日約28円です。1単位あたりの額は地域区分によって変わるので、正確な額は施設の見積もりで確かめてください。

この加算があるということは、胃ろうを外して口から食べる道が制度の前提にあるということです。施設を選ぶときに「経口移行加算を算定した実績がありますか」と聞くと、その施設が胃ろうをどう見ているかが分かります。

出典: 全国老人保健施設協会 法令検索 指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準

出典: 全国老人保健施設協会 法令検索 老企第40号 経口移行加算について

医療的ケアの自費料金は重要事項説明書で確かめる

有料老人ホームには、介護保険の外で医療的ケアに関する自費料金を設ける施設があります。

名目は「医療的ケア対応費」「経管栄養管理費」など施設ごとに違い、金額も施設ごとに決まります。介護保険や医療保険の枠の外にあるため、金額は施設が自由に設定できる項目です。だからこそ、書面で確かめる価値があります。

この料金は、重要事項説明書の利用料金に関する欄に載ります。見学のときに「胃ろうの方に別途かかる費用はありますか」と聞き、該当する欄を見せてもらってください。口頭の説明と書面が食い違う場合は、書面に書かれている内容が契約の中身です。

金額そのものより、何にいくらかかるのかを施設が説明できるかどうかを見てください。内訳を説明できる施設は、受け入れの体制を組んだうえで金額を決めています。

胃ろうを受け入れる老人ホームの探し方

探す順番を変えると、候補の数が変わります。この章で扱うのは6つです。

  • 退院期限があるなら介護医療院と老健を先に当たる
  • 自治体に特養ごとの医療的ケアの対応一覧を聞く
  • 都道府県の登録特定行為事業者の一覧で候補を絞る
  • 主治医に半固形化と注入回数の見直しを相談してから問い合わせる
  • 問い合わせでは栄養剤と注入回数と吸引の有無を先に伝える
  • 経口移行に取り組む施設を選ぶ

特養の順番を待つところから始めるのではなく、条件を軽くしてから問い合わせる順番です。

退院期限があるなら介護医療院と老健を先に当たる

入院中に胃ろうを作った場合、まず当たるのは医師が常駐する介護医療院と老健です。

病院からは退院の期限を示されます。その期限の中で特養の順番が来る見込みは薄いのが実情です。介護医療院は前身の介護療養型医療施設で入所者の38.3%が胃ろう・経管栄養だった施設で、医師が常駐し看護職員も入所者6人に1人います。老健も医師が常駐します。

病院の医療ソーシャルワーカー(地域連携室)は、近隣の介護医療院と老健の空き状況を把握しています。「胃ろうの受け入れができる介護医療院と老健を、市外も含めて教えてください」と頼んでください。市内だけで探すと候補が数か所で尽きます。

介護医療院か老健に入ってから特養の申込を出して待つ、という二段構えが現実的です。老健にいる間に口から食べる訓練へ取り組めれば、胃ろうを外せる可能性も残ります。

出典: 厚生労働省 介護医療院とは

出典: 厚生労働省 入所者全体に対する医療処置別の処置を受けた入所者の割合

自治体に特養ごとの医療的ケアの対応一覧を聞く

特養は施設ごとに受け入れが分かれるので、自治体が一覧を持っているかを最初に聞きます。

足立区は、区内の特別養護老人ホームごとに胃ろう、鼻腔、バルーンカテーテル、インシュリン注射、人工透析、たんの吸引の対応を一覧で公表し、「各施設の受け入れ状況をご確認のうえ、お申込みください」と案内しています。条件まで書かれているので、申込の前に候補を絞れます。

住んでいる市区町村の高齢福祉課(介護保険課)に「特養ごとの医療的ケアの対応一覧はありますか」と聞いてください。一覧がない自治体でも、特養の入所指針(申込の優先順位を決める基準)に医療的ケアの扱いが書かれていることがあります。

一覧のある自治体なら、「〇」と「△」の施設に絞って申込ができます。足立区の例では33施設のうち32施設が「〇」か「△」でした。ひとまとめに諦めるより、条件を確かめて当たるほうが早く進みます。

出典: 足立区 特別養護老人ホーム医療的ケア等の取扱いについて

都道府県の登録特定行為事業者の一覧で候補を絞る

介護職員が注入できる施設は都道府県に登録していて、その登録は公示されています。

社会福祉士及び介護福祉士法第48条の8により、都道府県知事は登録をしたときにその旨を公示します。大阪府はこの規定に基づいて登録喀痰吸引等事業者(登録特定行為事業者)の一覧を公表しており、東京都では公益財団法人東京都福祉保健財団のページで一覧が公開されています。お住まいの都道府県のホームページで「登録特定行為事業者 一覧」を探してみてください。

一覧に載っている施設は、看護職員がいない時間帯でも認定を受けた介護職員が注入できる体制を持っています。特養、介護付き、住宅型、サ高住のどの種類でも、この登録の有無が受け入れの分かれ目になります。

一覧が見つからないときは、施設に直接「登録特定行為事業者ですか」と聞いてください。都道府県の窓口へ問い合わせても確かめられます。

出典: e-Gov法令検索 社会福祉士及び介護福祉士法 第48条の8

出典: 大阪府 登録喀痰吸引等事業者(登録特定行為事業者)・登録研修機関の一覧

出典: 公益財団法人東京都福祉保健財団 従事者認定・事業者登録等

主治医に半固形化と注入回数の見直しを相談してから問い合わせる

施設へ電話をかける前に、主治医へ2つ相談してください。栄養剤を半固形にできるか、注入の回数を減らせるかです。

同じ胃ろうでも施設の答えが変わる

液体で1日3回、1回1時間の注入は、施設にとって1日3時間の付き添いです。半固形化栄養材の1回の注入時間は中央値で10分と報告されています。問い合わせのときに「半固形で1日2回、各10分です」と伝えられるかどうかで、返ってくる答えが変わります。

半固形が適さない人もいるので、判断は主治医です。ただ、主治医が知っているのは本人の身体の状態までで、施設の勤務の組み方は家族が持ち込む情報です。「入居を考えている施設は、看護師が9時から18時までです」と具体的に伝えてはじめて、処方の相談が始まります。

半固形にすると、医療保険の管理料の扱いも変わります。在宅半固形栄養経管栄養法指導管理料は、半固形栄養剤等を用いた場合に算定するもので、経口摂取の回復に向けた指導管理をあわせて行うことになっています。費用と受け入れやすさの両方に関わる相談だと考えてください。

出典: PDN 第4回 実践!半固形化栄養材の短時間注入法 虎の巻

出典: 東海北陸厚生局 診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和6年3月5日保医発0305第4号)

問い合わせでは栄養剤と注入回数と吸引の有無を先に伝える

施設が受け入れを判断する材料は、病名よりも注入の実務です。

問い合わせの最初に、次の5つを伝えると、施設はその場で可否を答えられます。

  1. 栄養剤の種類(医薬品扱いか食品扱いか、液体か半固形か)
  2. 注入の回数と時刻
  3. たんの吸引の要否と頻度
  4. カテーテルの種類と次の交換の時期
  5. 訪問診療の医師がついているか

この5つがそろっていると、施設は「うちの看護職員の勤務で回るか」「認定を受けた職員で足りるか」「協力医療機関で交換できるか」を照らし合わせられます。病名と要介護度だけを伝えると「詳しくは見学で」と先延ばしになり、退院の期限が近づきます。

紙に書き出して、電話の前に手元へ置いておいてください。同じ内容を複数の施設へ同じ順番で伝えると、返ってきた答えを並べて比べられます。

経口移行に取り組む施設を選ぶ

候補が複数あるときは、口から食べる訓練に取り組んでいるかを聞いてください。

特養、老健、介護医療院には経口移行加算があり、多職種で経口移行計画を作って訓練を行う仕組みがあります。「経口移行加算を算定した方はいますか」「口から食べられるようになった方はいますか」と聞くと、施設の姿勢が分かります。胃ろうを維持するものと見る施設と、戻せるなら戻すものと見る施設では、日々の関わり方が違います。

紹介センターや検索サイトの「胃ろう対応可」の表示は、施設の自己申告です。受け入れ人数の枠が埋まっていれば断られます。「今、胃ろうの方は何人いますか」「あと何人受け入れられますか」を聞くほうが確実です。

出典: 全国老人保健施設協会 法令検索 指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準

まとめ:胃ろうの受け入れは注入できる人の数と費用で決まる

受け入れ先を分けているのは、本人の病状ではなく、注入を担える職員が何人いるかと、栄養剤の費用を誰が持つかです。足立区が公表した特別養護老人ホームの一覧では、掲載された33施設のうち胃ろうが「×」だったのは1施設で、24施設は「自己抜去しない方」「人数制限」「看護師のいる時間帯のみ」といった条件付きの「△」でした。断られたのは、親の病状ではなく施設の枠と勤務の組み方が理由です。

次の一歩は、施設へ電話をかける前に、主治医へ「栄養剤を半固形にできますか」「注入の回数を減らせますか」と相談することです。ここを飛ばして施設探しから始めると、液体で1日3回という条件のまま候補を絞ることになり、条件が合ったはずの施設をいくつも取りこぼします。

条件の見通しが立ったら、自治体に特養ごとの医療的ケアの対応一覧があるかを聞き、都道府県が公示している登録特定行為事業者の一覧で候補を確かめてください。介護のあんしんでは、胃ろうのある方の老人ホーム探しも含めて、老人ホーム探しで悩むあなたに信頼できる情報を提供しています。